数値削減目標を伴った地球温暖化対策は、2005年2月16日の京都議定書発効でその大きな一歩を踏み出したが、 究極の目的である気候安定化のためには温室効果ガスの一層の排出量削減が不可欠で、 日本においても、長期にわたる継続した取り組みの方向性をできるだけ早く提示することが求められている。 2050年頃には現在の社会インフラのかなりが変更されるであろう。今から長期の方向性を打ち出しておけば 都市、交通、産業などでエネルギーに依存している現状の社会インフラを変更するための 制度変革、技術開発、ライフスタイルチェンジなどに関する具体的な政策を提案することができる。 | |
そこで、本プロジェクトでは、日本における中長期温暖化対策シナリオを構築するために、 (1)全体像を把握する長期シナリオ開発研究とシナリオで取り入れる 対策、施策、政策群の妥当性を検討する政策評価研究[シナリオ] (2)中長期温暖化対策のための削減目標を設定する判断基準検討研究[目標検討] (3)都市対策[都市] (4)IT導入効果[IT社会] (5)交通対策[交通] など技術社会面での今後の変化・発展予測をふまえた種々のオプションを検討する 技術・社会イノベーション統合研究を行い、2050年までを見越した日本の温室効果ガス削減のシナリオと それに至る環境政策の方向性を提示する。 |
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これらの分野に専門性を持つ研究グループが結集したシナリオ研究により、
技術・制度・社会システムなどを横断した整合性のある実現性の高い中長期温暖化政策策定に貢献する。 また、経済発展と両立した脱温暖化社会に到る道筋を提言することで 研究者以外の人々の脱温暖化政策への関心を高め、 社会システム・ライフスタイルの改善に役立つよう情報発信を行う。 |
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プロジェクトリーダー | |
西岡秀三(国立環境研究所) | |
チームリーダー | |
[シナリオ] 甲斐沼美紀子 (国立環境研究所) [目標検討] 蟹江憲史 (東京工業大学) [都市] 花木啓祐 (東京大学) [IT社会] 藤本淳 (東京大学) [交通] 森口祐一 (国立環境研究所) |
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研究参画機関(2004〜2008年度) | |
(独)国立環境研究所, (独)産業技術総合研究所, (独)森林総合研究所, (財)地球環境戦略研究機関, (社)日本エネルギー学会, 京都大学, 神戸大学, 名古屋大学, 東京工業大学, 東京大学, 信州大学, 文教大学, 東京海洋大学, 東京理科大学, 立命館大学, 早稲田大学, 慶應義塾大学, 日本工業大学, 国際大学, 東洋大学, 筑波大学, 成蹊大学, 滋賀大学, 日本電信電話(株), みずほ情報総研(株), (株)三菱総合研究所, (株)ジェイ・ケイ・エル, (株)日建設計総合研究所, 富士通(株), 日本電気(株)から約60名の研究者が参画 | |
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